トピックス

2017年05月

2017.05.15

【判例紹介】【交通事故】人身傷害保険金と相手方からの賠償金の先後関係

 平成26年8月6日東京高裁 交通事故において、加害者からの賠償金支払いが先行した場合で、当該支払額が人身傷害保険の基準額を超過しているとして被害者(被保険者)の人身傷害保険金請求が棄却された事例

人身傷害保険は、自分が事故により怪我をした場合、過失割合に関係無く保険金を算出して支払ってもらえます。

他方、事故の相手方へは損害賠償請求が可能です。

自分の保険(人身傷害保険)への請求と、相手方への請求、どちらを優先するか。この先後問題は、場合によっては得られる金額の大小に影響します。

本件での保険約款では、保険金金額は基準に従って算出した額から既に支払われた額を控除した額、とされていました。そして、被害者(被保険者)の損害額は約501万であることを前提に、相手方とは約451万円で示談をし、先に相手方から同額を受領しました。

その後、差額の約50万円を人身傷害保険を利用して支払をもとめたところ、当該保険会社は算定基準により算出した額が約347万円であり、すでに被害者(被保険者)が約451万円を受け取っていることから、支払うものは無い、として拒否しました。これに対して被害者(被保険者)が前記差額の50万円の支払いを求めたのが本件です。

結論としては、東京高裁は保険約款の文言どおりとして請求を退けました。結果として得られたのは、約451万円、という結論です。

本件において、仮に先に人身傷害保険を先行して請求した場合、おそらく被害者(被保険者)は約501万円全額の支払いを受けられたと思われます。

なぜなら、先行して人身傷害保険を請求した場合、まだ被害者(被保険者)には「既に支払われた額」が無い状態(治療費等が支払われていた可能性はありますがここでは説明をわかりやすくするために省略)ですので、当該保険会社が算出した額の約347万円をまず確保できたと思われます。

そして、ここがポイントなのですが、人身傷害保険先行の場合、その後に相手へ請求できる額は、損害額満額から人身傷害保険の保険金額を控除した額とするのが現在の扱いです。

つまり、約501万-約347万=約154万を受領することができたと思われます。この場合、被害者(被保険者)が確保できた額は約501万、満額となります。

違いは人身傷害保険と相手への賠償請求、どちらを先行させたか、というだけです。なんともバランスの悪い結論ですが、約款の文言上やむを得ないといったところでしょうか。

いずれにせよ、人身傷害保険が付保されている場合には少し注意が必要、ということかもしれません。

2017.05.15

アートスポーツ破産と事業継続

 

株式会社アートスポーツが先週水曜日に破産開始決定を受けました。

私はよく御徒町本店にお世話になっていたのでたいへんショックでしたが、どうやら店舗営業は再開されているようです。

倒産速報記事

http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/4315.html

アートスポーツをご愛顧いただいております皆様へ

http://art-sports.jp/storelist/

破産は、支払不能等の状態になることが必要ですが、要は「もう事業をやっていけない」ということですので、事業は廃止することがほとんどです。

もっとも、事業について価値があって残す必要があるような場合には、営業を継続した上で事業を譲渡することがあります。破産開始決定前に事業を譲渡することもあります。私がかかわった事案でも、当該事業が代表個人の生活維持に必須だということで、事前に事業を譲渡したことがありました。

再開までの期間が短く、また事前に事業が譲渡しているとみられる、と記事にあることからすると、店舗は事業上とされて別の会社が運営をしている可能性があるようです。

いずれにしろ、ランニングをするようになったはじめの頃からお世話になっていたお店ですので、今後も頑張ってもらいたいと思います。

2017.05.07

強制執行が容易になるか?

裁判所が金融機関に直接照会し加害者の預金口座の差押えが容易になるような制度を民事執行法改正により創設することが法制審議会で議論されている、と日本経済新聞が報じています。

強制執行は、差し押さえる側が「●●銀行●●支店」と特定しなければならないのが現状ですが、交通事故の相手方のような、これまで関係の無い相手方のような場合、適切な特定をすることは困難です。

昨年同様の報道があった際には事件の類型による縛りはなかった記憶ですが、報道のされ方を見ると、犯罪被害者の場合など、一定のケースに限定された制度になるのかも知れません。今後が注目されます。

2017.05.01

ホームページ開設に際して

2017年4月1日から、ここ東京都あきる野市五日市にて当事務所を開設しました。

2004年10月に弁護士となってからずっと、千葉県松戸市にて業務を行ってきましたが、素晴らしいご縁に恵まれ五日市に参りました。

事務所も当ページもまだまだこれからです。みなさまどうぞよろしくお願い致します。

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