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2018.05.09

老後の財産管理と後見

 先日、任意後見契約のご依頼をいただきました。

 任意後見契約とは、財産管理など一定の事項について代理権を与え、判断能力が低下したときにその者に一定事項の事務を行ってもらう契約です。その事務を行う者を任意後見人と呼びますが、任意後見人を指定できるのが特徴です。 

 今は現役で働いておられる方ですが、いつか判断能力が低下したときのことを考えてのご依頼でした。

 周りに財産管理を一括して任せられる方がいないため、いざというときは第三者に適切に管理をしてもらい、入院費用や施設利用料の支払い、年金等の受領、口座の管理などを任せたいとの事でした。

 先日、福祉作業所で後見制度の概要をお話しすることがありましたが、質疑応答の時間で複数の方から「思った通りの人が後見人として選任されない点が不満である」という趣旨のご意見をいただきました。

 任意後見制度は契約を前提とした制度であるため、思った通りの人が任意後見人となるわけですが、法定後見、すなわち、判断能力が低下した後に、関係者が裁判所に申立をして後見が開始する場合、思ったとおりの人が後見人になるとは限りません(保佐、補助も同様)。

 本人保護のためには別の人の方が適切、と裁判所が判断する場合には、申立側で推薦した者とは全くの別人が後見人となることがあるのです。

 このミスマッチは、制度を利用する側として大きな障壁になることは想像に難くありません。しかし、経済的虐待のような事例があることを考えると、裁判所のやり方も否定できません。

 任意後見契約は、上記のような問題を解消できる有効な手段の1つではありますが、制度の周知が足りないのか、元気なうちには備えまで考えが至らないのか、利用者数は後見制度全体の10数パーセントにとどまります。

 

 ご自身の今後の財産管理を考えるにあたり、任意後見というのは、選択肢の1つに加えておいて損は無いと思います。

 

 

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